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サトミ

大学受験失敗、激務のSE時代、退職、身近な人の死・・・10代、20代と目まぐるしい時間を過ごしてきた中で、自分の人生ってなんだろうと深く考えるようになる。 モノと気持ちの整理をすることで、より豊かな人生を歩みたい、そんな思いでこのサイトを運営中。

亡くなった人の預金は凍結されると聞いたけど、どのタイミングでするの?
凍結された預金はどうなるの?

このようなお悩みはありませんか?

銀行は、亡くなった名義人の口座を凍結するので、預金の引き出しが出来なくなります。

凍結した口座からどうしてもお金を引き出したい!となった場合に、お金が全く引き出しできない!
さらには、正しい手続きを取らないと、相続人と揉めることになってしまいます。

このような事態にならないためにも、口座凍結のタイミングや、凍結された後の引き出し方法を知っておく必要があります。

そこで、今回は、亡くなった後の口座凍結から、預金の引き出し方法に至るまで徹底的に解説していきます!

亡くなった人の預金口座は凍結される

亡くなった人の預金は、銀行がその事実を知った時点で凍結されます。
凍結されることで、たとえ家族であっても、引き出しはできなくなります。

凍結された口座はどうすれば解除できる?

遺産分割協議が終了すれば、口座凍結は解除できます。
解除にあたっては、銀行から要求される書類含めて、以下の4つを用意する必要があります。

1.亡くなった方の生まれてから死ぬまでのすべての戸籍謄本
2.相続人全員の戸籍謄本
3.相続人全員の印鑑証明
4.そのほか銀行側から要求された書類

注目して欲しいのが、相続人全員の戸籍謄本や印鑑証明が必要になります。
この書類を要求することは、つまり相続人全員の納得の元、遺産分割協議が終わったことを意味します。

遺産分割で揉めている、また相続人が行方不明の場合は、口座が凍結されたままで引き出しができないことになります!
揉めている場合は、相続人全員の印鑑証明がないとダメなのは分かります。

ただ、行方不明の人がいる場合は、相続人全員の印鑑証明が、本当に、必要なのか?
気になったので、預金がある三井住友銀行に確認しました。

答えは金額によるとのことです。

100万円ぐらいの金額であれば、相続人全員の印鑑証明がなくても大丈夫とのこと。
100万円以上の金額であれば、家庭裁判所に申し立てることで、遺産分割協議を進めて、行方不明者抜きの印鑑証明を揃えることで可能とのこと。

銀行は名義人の死亡をどうやって知るの?

銀行が名義人の死亡を知る手段として2つがあります。

①遺族の知らせ
②新聞のお悔やみ欄

基本的には、役所や病院、葬儀屋などから、報告することはありません。
金融機関自身も、名義人の生存確認を定期的に行っていることもありません。

したがって知る方法としては、遺族が亡くなった事実を申し出るか、新聞のお悔やみ欄で知るによってのみ知ることができます。

新聞のお悔やみ欄の場合、大手のメガバンクのように利用者が膨大にいるところであれば、亡くなった事実を知って凍結するということは少ないかもしれません。

しかし、地方の銀行や信用金庫であれば、顔なじみも多いので、お悔やみ欄からその事実を知って、口座を凍結するケースもあるとのこと。

なぜ亡くなった人の口座を凍結するのか?

凍結する理由は、相続争いを防ぐためです。
亡くなった名義人の預貯金は、相続財産にあたります。

つまり、関係する相続人全員の遺産になります。
もし、相続人の誰かが、誰にも言わずに勝手に預貯金を下ろして、その事実が後でわかった時に、トラブルになる可能性が高いです。

どれだけ仲が良い親族同士であっても、お金に関することはキッチリしておく必要があります。

相続前でも亡くなった人の預金は葬儀や治療費の為に引き出すことは可能

亡くなった名義人の預金は相続財産にはあたりますが、費用がかかる葬儀や治療費にあてる事も可能です。

亡くなった時に入院していれば、治療費、入院費とまとまったお金が必要になりますよね。
また、葬儀資金も必要になると、お財布に入っているお金でなんとか・・・では済まない費用がかかります

銀行によりますが、口座凍結後であっても、葬儀や、治療費など亡くなった故人にかかる費用のために、預金を引き出すことは可能です。
→ちなみに三井住友銀行に預金があるので確認してみたのですが、出来ないということでした。。。

では、どのような手続きが必要となるのかを次に説明していきます。

相続前に亡くなった人の預金を葬儀や治療費に使いたい!口座凍結前/後での方法を解説

相続前に亡くなった人の預金を葬儀や治療費にあてる場合、大事なポイントは、相続人全員の了解を得て、相続トラブルを防止することです!

遺産を横取りされた!という事態にならないためにも、了解を得ながら引き出すことですね。

預金を引き出すタイミングは、
①口座凍結前

②口座凍結後の

2つのタイミング別に引き出し手順を解説していきますねー!

①口座凍結前の手順はコレ!

口座凍結前であれば、

1.預金を引き出すことを相続人から了解を得る
2.お金を引き出す
3.葬儀や治療費にかかった費用の領収書をとっておく
4.葬儀費用、治療費を差し引いた金額を相続人に伝えて、遺産分割を行う

以上の手順になります。

②口座凍結後の手順ならコレ!

口座凍結後であれば、

1.預金を引き出すことを相続人から了解を得る
2.金融機関に預貯金の引き出しを相談する
3.引き出しの許可が出るようであれば、銀行から求められる書類を提出する
4.お金を引き出す
5.葬儀や治療費にかかった費用の領収書をとっておく
6.葬儀費用、治療費を差し引いた金額を相続人に伝えて、遺産分割を行う

気になるのが、金融機関に預貯金の引き出し相談をしたけど、許可がもらえなかったらどうするの?
と思いますよね。

この場合は、自分で費用を立て替えて、口座凍結解除後に、遺産から精算することも一つの手段となります。

口座凍結前、凍結後であっても、大事なのは相続人に預貯金を使う事を伝えることですね。

相続で揉める、連絡が付かない・・・このような自体を避けるためにも、遺言書を作成しておくのがベスト

先程も書きましたが、相続で揉める、連絡が全くつかずに行方が分からない相続人がいる場合は、口座凍結を解除するにも一苦労です。

何があるか分からないからこそ、大事なことは「遺言書を作成しておく」ことです。
遺言書があることで、遺産分割もよりスムーズに進めることができるので、口座凍結も早く解除できます。

法定相続という考えで、分割割合というのは決められていたりもしますが、中には、介護をしていたりと、故人のサポートを一番行っている人への遺産分割割合が、何も介護していない人より少ないとなってしまうケースが一番揉めるそう。

揉めないようにするためにも、遺言書等で、生前に介護や身の回りのお世話をしてくれた人により多くの遺産を残すように、明確にしておくことがおすすめです。

遺品整理は大変な作業!大事なことは生前整理

今回は亡くなった方の預貯金の引き出し方法についてでしたが、これ以外にも遺品整理をしたりと、家族の負担は大きいです。

自分が亡くなった後を考えると、できる準備はしておくべきですね。
そこでおすすめしたいのが、生前整理です。

生前整理は、自分が亡くなった後に備えて、身の回りを整理することにあります。
整理をすることで、遺品整理にかかる負担を減らす効果があります。

単純な片付けや整理整頓と違って、亡くなった後の家族に負担をかけないという明確な目的があります。

私も祖父の遺品整理の大変さから、生前整理を少しずつですが始めています。
以下に生前整理のやり方に関する記事をまとめているので、是非参考にして下さい。

どうすればいい?生前整理のやり方を4つのステップで徹底解説!

まとめ

口座凍結された後は、家族でも預金の引き出しは出来ません。
口座凍結を解除する方法は、遺産分割協議が問題なく終わっていることです。
もし、遺産分割に揉める、相続人が行方不明という場合には、凍結は解除できません。

ただ、葬儀費用や治療費などの費用が必要な場合は、銀行によっては、引き出しが可能な場合があります。
ポイントは、遺産を使うことを相続人全員に伝えておくことです。
後で揉めないためですね。

遺品整理は家族にとっても負担がかかる作業なので、大事なことは生前整理をすることです。

口座凍結は、解除するにも手間がかかる面倒な作業ですが、大事な遺産を引き継ぐためにも、正しい手順で行っていただけでばと思います。